デイケアを開業には、指定機関から通所介護の指定を受けることが必要です。そのためには、法人を設立し、建築、内装工事を行い、指定基準をクリアしなければいけません。そこで、デイケア事業所の建築、内装の設備基準などの法令を知る必要があります。ここでは、数多くあるデイケアの設備基準について知ることと、これからのデイケアの内装に必要なことについて説明します。

デイケアとデイサービスの違いとは?

デイケアとは通所リハビリテーションのことで、デイサービスは通所介護のことを言います。通所リハビリテーション(デイケア)と通所介護(デイサービス)の大きな違いは、デイケアはリハビリを目的としていることです。したがって、デイケアの施設はリハビリを行うための専門の機材が揃った施設となります。そこで専門の医師や看護師、理学療法士、作業療法士等の指導の下で本格的なリハビリを受けることができます。

これからのデイケアの内装・設備の基準とは?

デイケアの施設を作るためには、内装設備に基準が設けられています。特にデイケアの利用者数×3㎡のリハビリを行うための専用の部屋を設ける必要があります。そのため、事業所の内装やレイアウトが、基準に合うように設計・工事を行わなければなりません。

<関係法令>基準省令第37号 第11年2条(設備に関する基準)

指定通所リハビリテーション事業所は、指定通所リハビリテーションを行うにふさわしい専用の部屋等であって、3平方メートルに利用定員(当該指定通所リハビリテーション事業所において同時に指定通所リハビリテーションの提供を受けることができる利用者の数の上限をいう。)を乗じた面積以上のものを有しなければならない。ただし、当該指定通所リハビリテーション事業所が介護老人保健施設である場合にあっては、当該専用の部屋等の面積に利用者用に確保されている食堂(リハビリテーションに供用されるものに限る。)の面積を加えるものとする。

デイケアに必要な内装・設備について

デイケアの施設に必要な内装や設備について、以下にまとめました。

食堂・機能訓練室の内装

  • 食堂・機能訓練室のそれぞれに必要な広さがある
  • 3㎡に利用定員を乗じて得た面積以上である ※小さな部屋を複数設置して、合計面積を確保することは不可

静養室の内装

  • 利用者に対して適切な広さを確保すること
  • 専用となる部屋

相談室の内装

  • 利用者やその家族のプライバシーが保たれるように、個室や話し合いができる内装

事務室の内装

  • 職員、スタッフの設備備品の配置ができる内装

トイレの内装

  • 介助を要する利用者が使いやすい構造・設備(車いす用トイレの設置)
  • ブザー、呼び鈴等通報装置の設置

浴室の内装

  • 利用者の使いやすさ・安全性に配慮し、手すりやすべり止め、シャワーチェアーの設置

厨房の内装

  • 衛生面に配慮した設備とすること
  • 緊急・災害用の保存食の備蓄設備・保管場所

これからのデイケアの内装に必要なこととは?

デイケアの施設には、設備基準に基づいた内装を考えるだけでなく、利用者の居心地の良さも提供しましょう。とくに日当たりや換気、適温調整ができる内装や空間づくりが必要となっています。また、緊急時や非常時にも安全な避難手段、経路を確保するなど、安心して利用できるデイケアの内装を考えることも必要となります。

業種、業態ごとの店舗内装の注意点とは?

その他業種の店舗内装の注意点は、下記のページに書いてあります。 クリックして、お読みください。

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